フードカルチャーの次代をウォッチ!する先端ウェブマガジン

フードカルチャーの次代をウォッチ!する先端ウェブマガジン FLAVO

今週のこの人・この店・このグルメ! フードスマイルガールズの流行発信 郷土料理で世界一周
ショク(食&職)を極める! 仲間と歩む、独立の形 のせ弁 転職の作法



ショク(食&職)を極める!

毎月1回、今を生きる食のプロフェッショナルにスポットをあてインタビュー。
女性フーズプロデューサーの視点から、様々な魅力を引き出します。


パーティスタイルのこだわり

【 2007/03/01 】 
安藤大輔
アイ・アンド・ディー株式会社
代表取締役社長

<プロフィール>
安藤 大輔 (あんどう だいすけ)
東京都出身。某東京都内ホテルに住み込み、ルームサービスからレストラン・バー・宴会などサービス業務全般に従事。その後、株式会社プラン・ドゥ・シー入社。オリジナルウエディングのプランナーになる。2002年アイ・アンド・ディー株式会社設立。
http://www.fingerfood.co.jp/



フィンガーフードへの想い

−私たちが出会ったのは2002年、「ARIgATT」のパーティーでしたよね?
安藤氏 そうですね。あの時はまだフィンガーフードのパーティープロデュースを始めたばかりで未だ実績が無かったのですが、村上さんに応援していただいてすごく嬉しかったです。
−強い信念を持って「僕はフィンガーフードで世界を制覇するんだ!」と夢を語っていたのが印象的でした。
安藤氏 以前、貿易の仕事でNYに行った時に、パーティーフロアで夕日をバックに、サービスマンがフルートグラスに入ったシャンパンとフィンガーフードをバシっと差し出しているシーンを目撃したんです。日本では見たことがなかった、そのシーンがあまりに衝撃的で。海外では当たり前のこんなかっこいいシーンを日本で再現したいと強く感じて、「パーティー会場でのひとくち料理ケータリングをやろう!」と思いつきました。
−そもそもパーティープロデューサーになる前は何をされていたのですか?
安藤氏 いろいろなことをやっていましたよ。19歳の頃、配膳事務所を通して某東京都内ホテルのルームサービスの部署に入って、2年間住み込みでサービスやマナーの基本を学ばせてもらいました。 母が病気がちだったため、幼い頃は食事にはあまり恵まれていなかったんです。
そうゆうバックグラウンドのせいか、食に対するロマンや憧れがもともと強くありました。
より質の高いサービスを提供できる環境を求め、各国の大使館パーティーで配膳を行う会社で働いたこともありましたが、その頃出会ったお客様に大学進学を勧められ22歳の時に大学へ進学しました。大学に入った頃、ある会社の飲食事業部責任者として抜擢され、朝から仕事、夕方からは学校という生活をしていました。その後、株式会社プラン・ドゥ・シー代表取締役の野田氏に誘われ、同社へ入社しました。そこではウェディングパーティーの営業を任されましたが、これが3ヶ月間まったく売れなかったんですよ。モチベーションも下がってとことん悩みました。
その結果、そして商品を金額などテクニックで売るのではなく、自分という人間性をアピールできれば、お客様は商品を買ってくださるという考えで営業するようにしたら、面白いように売れるようになりました。一方でサービスへの情熱が少なくなり、飲食以外のことに関心を持ち始め、貿易の世界へ足を踏み込みました。ところが、仕事で世界中の街角のレストランやカフェに入りますよね。そこで外国人のサービスマンの洗練されたサービスを目にし、サービスという職業に改めて魅力を感じてしまったんです。
−フィンガーフードのノウハウはあったんですか?
安藤氏 ノウハウは無かったです。すべて我流でやってきました。
「カナッペが進化した高級なひとくち料理」というイメージが強くあったので、そのイメージをどうやって実際に形にするのかを料理人と相談し、フィンガーフードを作り上げてきました。
−キッチンは1箇所でやるんですか?
安藤氏 クライアントによって数箇所のキッチンを使い分けることもあります。フィンガーフードも和・フレンチ・イタリアン・エスニックと種類が増えてきましたし、ノウハウは出来上がりつつあります。
−今まで1番の苦労は?
安藤氏 事業を開始した1年目ですね。なんとか、2年目から注文が入りだしましたけど1年目は注文がなく本当に苦労しました。
−どのようにして確立をされたのですか。
安藤氏 他社と競争するのではなく、他社にないものを自分たちが作れば、それを認めてくれるお客様がいるはずという信念を持ち、オーダーメイドのオリジナルフィンガーフードを極めました。それから弁当とか冠婚葬祭とかの注文が入り始めて自信が出てきたんです。
現在は当初の5倍くらいのオーダーが入るようになりました。
−いまや様々なスーパーブランドのパーティーを手がけていらっしゃいますが、その信念を持ち続ける秘訣とは?
安藤氏 秘訣というよりは、初めて感動したときのシーンが余りに鮮烈で頭から離れないんです。あの瞬間からフィンガーフードに憧れてしまったんですね。フィンガーフードを進化させ続け、さらにかっこよく、永久に作り続けたいと思っています。人を感動させることのできる料理を作り出すことができる、手のひらから宝石が作り出せる会社として、楽しい瞬間を日本のパーティーシーンに提案し、文化としてフィンガーフード定着させていきたいですね。
−今年はどんなことをしたい年ですか?
安藤氏 今年は宇宙に関心を持っています。宇宙のパワーと食文化との融合。
その感覚を噛みくだくと、日本人が独特に持つ「気」ですね。
「気」=「空気」ととらえ、日本人のもつ空気感を大切にしたいです。
−「空気で表現する」というのはどうゆうことですか?
安藤氏 「空気」というのは、「春の新芽のような感じ」、「京都のお寺のお香の匂いのような感じ」など、その人から醸し出される雰囲気のことです。サービスは「気」、料理も「気」であり、そうゆう目に見えない部分を表現していくことが大切だと思います。「気」の入った料理と「気」の入っていない料理がありますからね。
−安藤さんにとってパーティーの魅力とはどうゆうものですか?
安藤氏 思いがけないサプライズがある場所だと思います。初めて会う人と人が触れ合い、お互いを助けられるチャンスが生まれる場所です。そういう場所にフィンガーフードがあることによって人と人のつながりが円滑に行われて、その場の人々が本来の人間性を発揮できる環境を提供することが出来たら素晴らしいと思います。パーティーはもてなしの心です。外から見えない心を鍛錬していることが大切だと思います。やはり海外を見ても「気」を読むことができる日本人が一番じゃないでしょうか。外国人もあこがれている部分ですよね。だから海外ではなく東京や国内で活動していきたいと思っています。いつか、神社仏閣からオーダーが入ったらうれしいですね。いいですね。


インタビュアー
村上由(むらかみ・ゆう)
Office K2M 代表
イタリアでのレストラン経営がきっかけで、飲食業界の仕事へシフト。帰国後、イタリア語通訳、飲食店経営企業のPR業務を経て、雑誌企画編集の仕事に。2004年独立。PRコンサルタント、フードライター、パーティーや企業のフードイベントの企画など形にとらわれず、あらゆる角度から「食」の新しいスタイルをプロデュース。
http://www.officek2m.com/
http://ameblo.jp/officek2m/



BACK NUMBER
「コックがニーズに応える会社として」 株式会社クーニーズ・アソシエ 代表取締役社長 青島邦彰さん 【 2008/07/24 】
「社会に影響力のある仕事をしたい だから今は着実に実績を積んでいくことが大切」 有限会社 柴田陽子事務所 代表取締役社長 柴田陽子さん 【 2008/02/28 】
「人と地球に優しい食生活と食空間を提案」 (有)ノン ピウ ファーメ / (株)tokyo food consulting 代表 柿沼寛之 【 2008/01/24 】
「異業種を経てこその『食文化』発信!」 マイド・インディア・エンタープライズ株式会社 Harry Cheng(ハリー・チェン) 【 2007/10/25 】
「『NO』とは言わない性格が得たもの」 リバリスランド オーナー&コーディネーター こうち恵見 【 2007/05/31 】


転職、一歩、前へ。フードスマイルネットワークが提供する
フード業界専門・人材紹介サービス


「FLAVO」の取材をご希望の方はinfo@f-s-net.co.jpまでご連絡ください。
掲載費は無料です。ただし、コラムとの整合性等がございますので、お受けできない場合がございます。ご了承ください。