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ショク(食&職)を極める!

毎月1回、今を生きる食のプロフェッショナルにスポットをあてインタビュー。
女性フーズプロデューサーの視点から、様々な魅力を引き出します。


熱意があってこそのホスピタリティー 有限会社メトロメット 代表取締役 井崎正吾氏インタビュー

【 2006/05/11 】 
有限会社メトロメット
代表取締役 井崎正吾氏インタビュー

<プロフィール>
井崎 正吾(いざき しょうご)
日本ホテルスクール卒業。第21期優秀学生賞受賞 。Park Hyatt Tokyoへ入社、New York Grill にてワインセラー管理まで幅広くサービスに携わる。その後、株式会社スティルフーズへ入社。IL PINOLO 東麻布 総支配人に就任。営業本部教育担当を経て2002年有限会社メトロメット設立。(http://www.metromet.com)飲食事業コンサルタントやホスピタリティーに関わるセミナーの出演などを行う。現在2006年のNY支社設立に向け精力的に活動中。



次世代に継ぐサービス・コーチングが放つパワーとは?

─ 最近では、レストランのプロデューサーだけに留まらず、ホスピタリティーについてのセミナーやサービス・コーチングの仕事などで幅広くご活躍されていますね。そもそも「レストラン・プロデューサー」とは、どんな仕事ですか?
井崎 レストランをオープンするまでの総合的なコンサルタントとプランニングです。弊社ではそれに加え、オペレーションやサービス方法のコーチングをする仕事です。
─ もともとレストラン・プロデューサーになりたいという夢があったんですか?
井崎 はじめは、そんなことは考えていませんでしたよ。ホテル学校に入って、ホテルに就職して。現場の仕事に慣れるのに精一杯でしたからね。


─ ホスピタリティー・ビジネスを極めようとしたきっかけは?
井崎 シンプルですよ。人を喜ばせるのが好き。後輩に自分が勉強してきたことを教えたり、楽しいことを他の人に伝えたりするのが大好きなので。まさに「好きこそ物の上手なれ」ですね。仕事ってつらいことの方が多いでしょう?やっぱり最終的には自分が好きでないと続きません。
─ そうは言っても、「本当に好きな物」を見つけることに苦労している若者も多いですよね?
井崎 当然何もしなければ、見つかりません。アクションを起こさないと。自覚を持って好きなことをやっていれば、何か見えてくるはず。他の人と話したり、年上の人や先輩の話を聞くことも大切です。
─ じゃ、井崎さんもアクションを起こしたから好きなものが見つかった?
井崎 サービス業は良くも悪くも、手っ取り早い仕事でしょう。アクションを起こしやすいと思うんです。僕もいろいろなバイトをしました。その中で高校生の時の居酒屋のバイトがきっかけですね。そこで、ある日、卓上ガスコンロを誤って落として壊してしまった。一瞬こっぴどく叱られると思ったのですが、その時の店長が「失敗しないとわからないからね。いいよ、気にしないで仕事して」って言って叱らなかった。もし、あの場で怒られていたら、僕は今この仕事をしていないと思います。それから僕は少なからず、失敗をすることがそんなに恐くなくなったかな。小さなホテルのレストランで働いたときには、本当に些細なことでも褒めてくれるマネージャーと出会いました。これも印象に残っています。例えば冷蔵庫の掃除をしていると「普通はなかなかそういうことを自発的に出来る子はいないよ」とかね。床に落ちているゴミを拾っても褒めてくれる。単純だからね、褒められれば、「もっと頑張りたい!」と思う。結果、その先輩達との出会いによって、素直に自分で進むべき方向としてホテルスクールを選んだんです。
─ そして卒業後は、新宿のパークハイアットに就職ですよね。たしかオープニングの新入社員で。
井崎 苦労が多い半面、たくさんのことを学んだのもこの時期。何しろ1200種余りのワインの知識を頭に叩きこまなきゃならない。解からないことを聞ける先輩もいないし、同僚に聞くのは悔しい。自分だけではなく、皆必死に夜中まで勉強をしていましたね。
─ 井崎さんのお話を聞いていると、とてもポジティブなパワーを感じるし、人との出会いや苦労を前向きにするパワーに変えているから、スゴイですね。「成功しよう」「人を楽しませたい」というパワーが伝わってきます。
井崎 別に成功したいと意気込んでいる訳じゃないです。でもね、「儲かる」という字は、「信じる者」と書く。「誠実」という字は「誠を実らせる」と書く。きっと古くから賢者が伝え続けてきた事って今も同じなんですよ。だから、いつの頃からか、僕は自分のパワーややっている事を正しいと信じて仕事をしているし、誠実に生きてゆきたいと思っているだけ。
─ なるほど。井崎さんにとっては、まず真っ当という訳ですね。
井崎 僕はこの仕事が好きなので、同じ仕事をしている人を応援したいし、もっとレベルを上げる担い手になっていきたいんです。以前、義父が「これを極めろ!」と教えてくれた言葉があります。「V・S・O・P」です。ブランデーの銘柄の名前だから覚え易いでしょう。「V」は「Vitality=気のパワー」、「S」は「Speciality=専門性」、「O」は「originality=個性(自分にしかないもの)」、「P」は「personality=人間性」。この4つを極めれば成功するってね。
─ なるほど、さすがお父さんも素敵ですね。その「V.S.O.P.」を胸に、これからも井崎さんが伝え続けたいことって?
井崎 そうですね。良いことを伝える時の熱意ですね。冷めたパンに冷たいバターはうまく塗れないでしょう。でも温かいパンに温かいバターは美味しく染み込みます。「伝える」、「浸透させる」という行為には、パワー(= 熱意)が必要なんです。僕の意思や後輩たちの熱意がちゃんと次世代に伝わる環境を作っていきたいと思っています。


インタビュアー
村上由(むらかみ・ゆう)
Office K2M 代表
イタリアでのレストラン経営がきっかけで、飲食業界の仕事へシフト。帰国後、イタリア語通訳、飲食店経営企業のPR業務を経て、雑誌企画編集の仕事に。2004年独立。PRコンサルタント、フードライター、パーティーや企業のフードイベントの企画など形にとらわれず、あらゆる角度から「食」の新しいスタイルをプロデュース。
http://www.officek2m.com/
http://ameblo.jp/officek2m/



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