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白山に開店した“男のベーグル”
「白山ベーグル」(文京区・白山)

【 2006/03/16 】 

大学で知り合った同級生3人がベーグルカフェをオープンさせた。三人がそれぞれ「ベーグル」「コーヒー」「経営」という強みを持ち寄って作った“男っぽい”カフェは、オープンして半年を経て、白山で生活する人々に徐々に認知されつつある。オーナーは28歳の紺野崇さん。以前、弁当の移動販売をしていた時の“商売の感触”が忘れられなくて、この店を作ったと言う。











店舗データ
店名:ベーグルカフェ「白山ベーグル」
住所:東京都文京区白山4-35-13瑞朋ビル101
TEL:03-3946-6623
営業時間:8:00〜20:00
定休日:不定休


■ 28歳で自分の店を出す

2005年9月10日、文京区・白山にベーグルカフェ「白山ベーグル」がオープンした。オープンして約6カ月経った現在、店内で毎日焼成する焼きたてベーグルは、近隣にある東洋大学の学生やオフィスワーカー、文京区の高級住宅地に住む人々に徐々に認知され始めている。この時期、徐々に見えてきた店のキャラクターがある。それは意外にも“男性常連客が多い”という個性だ。28歳のオーナー、紺野崇さんが大学の同級生だった川崎太一さん(27歳)、柴崎清憲さん(28歳)と三人で作り上げた店には、男性客のリピートを呼ぶ魅力が備わっているようだ。

■移動販売で体験した商売の醍醐味

この店を出店させた一番の理由。それは「移動販売の時に味わった感触をもう一度味わいたかったから」と紺野さんは話す。都内の大学を卒業後、紺野さんと川崎さんは就職という道を選ばずに移動販売で弁当を売る仕事を始めた。昼時に渋谷の東と新宿の初台の路上に軽自動車を止め、お客とダイレクトに接しながら弁当とカレーを販売した。学生時代、焼肉屋、パン屋、レストランなどの飲食店でアルバイトをした経験を基に、“自ら作って自ら手渡しで売った。この時に味わった“顧客とダイレクトに向き合える商売の醍醐味”をもう一度味わいたいと思ったことが「白山ベーグル」の原点にあるという。

■ベーグルカフェに就職

約1年間、移動販売の仕事をした後、紺野さんはベーグルカフェでアルバイトをしながら、製菓学校に通う生活を一年間過ごす。学校を卒業すると、そのまま都内をはじめ関東で数店舗展開していたベーグルカフェの社員として働き始める。製菓を学んだ経験を買われ、製菓のチーフとして、青山にあった店舗近くの工場で働いた。

■川崎さんと再会、独立を決意

しかし、転機はやってきた。売上は順調だった店舗が急遽、閉店することになったのだ。この店舗を経営する会社から別のレストランに移って働くことを勧められたが、紺野さんはしばし、自分の進むべき道を考えた。飲食業界以外への転職も考えていたという。川崎さんからたまたま連絡があったのはこの時期だった。移動販売の後、キーコーヒーの営業、ベローチェと“コーヒー畑”を歩んできた川崎さん。二人で話をしていく中で、ベーグルカフェをオープンさせたいと考えるようになった。「社員として働いていると適当にやっているわけではないのですが、最後の瞬間、本気になれない自分がいたんです。ならば、もう一度自分でやったほうがいいと考えたのです」(紺野さん)。紺野さんが持っていたベーグルに関する知識、飲食関係の様々な業者とのネットワーク、仕入れのノウハウ、川崎さんが持っていたコーヒーとカフェに関するノウハウ、会計事務所に勤めていた柴崎さんの経営に関するノウハウを組み合わせようと考えたのだ。

■居抜き物件を見つける

開業資金は自己資金の約700万円。当然この金額では内装や厨房機器に予算はかけられない。居抜き物件を条件に都内を探した結果、白山を走る大通り、白山通り沿いに17坪の物件を見つけた。以前、ハンバーガーショップがオープンしたものの、たった2カ月で閉店してしまった物件だ。実際に物件を見に行ってみると内装もきれいなまま、厨房機器もほとんど新品同様。2カ月で閉店してしまった立地だけに不安はあった。しかし、「あまりにも早い撤退はおそらく、立地以外に原因があったはず」と紺野さんは読んだ。無事、物件を契約、きれいな店内に浅草の合羽橋で揃えたイス、テーブルを並べた。開業資金はなんとか600万円ほどで抑え、あとの100万円は運転資金に回した。

■白山になかったカフェ

「白山ベーグル」のウリは店内で蒸して焼くベーグル。低脂肪、低カロリーなベーグルに各種食材を挟んだベーグルサンドのレシピを開発した。当初イートインとテークアウトは7対3程度と予想していたが、現在は9割がイートイン。カフェとして利用する客も増えつつあり、これまでカフェがなかったエリアになくてはならない存在になりつつある。将来はもっと店舗を増やしたいという紺野さん。当面は移動販売などの展開も模索していきたいという。三人で作った「白山ベーグル」が東京の街にどのように広がっていくのだろうか。期待したい。


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