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スウェディッシュママの救世主「ショットブッラル」
クリーミーなグレーデソースをからめたミートボールにリンゴンジャムを添えて。本場よりウマいと評判の味!
スウェディッシュママの救世主「ショットブッラル」
【 2007/10/04 】

デザイン大国として、今やすっかり有名になった北欧の国スウェーデン!
北欧ならではの、ながーい冬を乗り切るために、古くからニシンの塩漬けや野菜の酢漬けなど保存食文化が発達してきました。今回ご紹介するスウェーデン風ミートボール「ショットブッラル」は冷凍保存がきいてとても重宝されるお料理のひとつ。かつての保存食は今、働くお母さんの救世主となっています。



シェフの遠藤さん
遠藤さんはこの店のオーナー大久保清一さんに惚れ込んで14年前シェフに。気さくな人柄で自然と会話も弾む。
「スウェーデンは働く女性がとても多くて、忙しいお母さんばかりなんだ。手軽に調理できるショットブッラルはね、働くお母さんの強い味方なんだよ。」とはシェフの遠藤芳男さん。
意外に知られていないが、スウェーデンは世界トップクラスの女性就業率。家事と仕事の両立が、働くママに課せられた使命のようなもの。冷凍食品からお持ち帰りのデリまで、ありとあらゆるシーンで活躍しているショットブッラルは、そんなお母さんの十八番! 食べ方は変幻自在。そのままリンゴンジャムをつけて、トマトソースとからめてパスタに、サンドイッチにはさんでも。思いのままに調理できる優れものというわけ。

スウェディッシュママの救世主「ショットブッラル」
慣れた手つきで次々にフライパンへ。ミートボールはすべて均一の大きさになる驚異の熟練技!
お話をしながらも遠藤さんの意識は常にショットブッラルにあり。おもむろに登場した挽肉のタネは、親指と人差し指の輪っかをするりと抜け、宙を舞う。あつあつのフライパンに着地したミートボールは、次々とお行儀よく敷き詰められていく。「おおぉー! 」という感嘆の声をあげ、シェフの見事な手さばきに見とれることしばし。そんなにいっぱい入れたらくっついちゃうんじゃないの!? というこちらの心配をよそに、見る見るうちに色を変え、香り立つまん丸の肉団子たち。「ミートボールをくっつけないポイントはときどきフライパンを揺すってあげること。」もう我慢の限界です…。

スウェーデン
東に広がるバルト海はニシンなどの海の幸が豊富。日本と同じくらい魚をたくさん食べる国でもあります。
「ミートボールとリンゴンジャムとマッシュポテトを混ぜて食べるとウンマイよー。」と遠藤さん。
不覚にもゴクリと喉が鳴る。まぜまぜして口に運ぶと、待ってましたとばかりに芳醇な肉汁が広がる期待以上の味。ふわふわのミートボールについつい顔がほころびます。
リンゴンジャムとはスウェーデンの秋の味覚コケモモのジャムのこと。お肉にジャムを付けるの!? と最初は戸惑うかもしれませんが、ジャムの甘さはお肉の味をよりいっそう引き立てるエッセンス。その魅力にゾッコンの遠藤さんは、リンゴンジャムが無いとどうも物足りなくてダメだと笑う。スウェーデンではお肉料理のほか、パンケーキにもよく添えられます。

ふんわり柔らかい挽肉で作られるミートボールは、歯の弱いお年寄りや小さな赤ちゃんでも安心して食べられるお料理。さながらスウェーデンのユニバーサルデザインのごとく、今でも家庭料理の王者に君臨しているというわけ。ははー、なんだかちっちゃな肉団子が神々しくさえ見えてきました。遠藤さん、タックソミュッケ! (スウェーデン語でありがとう)

Recipe

ショットブッラル(4〜6人分)

<材料>
  • 牛豚合い挽き肉 500g
  • タマネギ 1個(みじん切り)
  • パン粉 75g
  • 牛乳 250ml
  • 卵 1個
  • バター 大さじ1
  • サラダ油、塩、コショウ 適量
<作りかた>
  1. みじん切りにしたタマネギをバターで焦がさないようにじっくり炒めて、冷ましておく。
  2. パン粉に牛乳を加え、湿らせておく。
  3. 合い挽き肉、1のタマネギ、2のパン粉、卵、塩、コショウをボウルに入れ、粘りが出るまでよく混ぜる。
  4. 3を直径3cmくらいのミートボールに丸めて、水で濡らしたお皿に並べておく。
  5. フライパンにサラダ油を熱し、ミートボールを焼いていく。
  6. くっつかないようにときどきフライパンを揺すり、全体に焼き色がついたら出来上がり。
マッシュポテトとリンゴンジャムを添えて、シンプルにいただくのがスウェーデン流。
Information

リラ・ダーラナ “スウェーデン人の心のふるさと”と言われるダーラナ地方の素朴な可愛らしさをギュッと詰め込んだような店内。
【お店データ】
リラ・ダーラナ
東京都港区六本木5-9-19 パールビル1F
TEL:03-3478-4690
東京メトロ日比谷線、都営大江戸線六本木駅より徒歩3分
営業時間:ランチ 12:00〜15:00
営業時間:ディナー18:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:日曜、祝日
URL:http://www.dalarna.jp/
ランチではお店のオリジナル料理、米ナスのグラタン「オバジン」が大人気。

清 絢 清 絢(きよし あや)
郷土料理研究家・編集者。各地の郷土料理を食べ歩き、家庭の食卓にも取り入れやすい郷土料理レシピを日々研究中。

郷土料理研究・清風堂
http://shikumi.jp/seifudo/index.html

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