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ネパール人が大好きな祭事料理「チョエラ」
赤い方はトマト入りチョエラ。トマト無しよりもマイルドで、辛いのが苦手な方にはこちらがオススメです。
ネパール人が大好きな祭事料理「チョエラ」
【 2007/09/06 】

今回ご紹介するのは、世界の屋根ヒマラヤ山脈を仰ぎ見る不思議の国ネパール! 30以上の民族がそれぞれに特有の伝統的な食文化を守りつつ、相互に影響を与え合い生まれたネパール料理は、まさに混沌。肉をスパイスで和えた「チョエラ」は、普段野菜しか食べないネパール人が楽しみにしている祭事料理だとか。ネパールで環境保全活動を進めているNGOヒマラヤ保全協会の料理教室で教えていただきました。チョエラ!



講師の石崎めぐみ先生とネパール人留学生
中央が講師の石崎めぐみ先生。ネパール人留学生のビケスくん(右)、ラジブくん(左)もお手伝いで参加。
「ネパールは宗教行事が多くて毎日どこかでお祭りしていると言われるほど。おおらかなネパール人は、自分とは違う宗教のお祭りでも一緒になってお祝いしてしまうんですよ。」と笑うのは講師の石崎さん。ネパール人の8割はヒンドゥー教徒だが仏教徒も多く、実際に年300日近く何かしら祭事が行われているのだとか。「チョエラはお祭りのときの特別な料理。とはいえ、祭りが多いから年に30回以上は食べるかも。」と話してくれた留学生のビケスくん。年に一度のお正月料理というよりは、日本人がおうちのハンバーグを楽しみにしている感覚に近い存在のよう。

ネパール人が大好きな祭事料理「チョエラ」
こんな具合にフライパンで蒸し焼きに。ターメリックの日本名はウコン。たくあんの着色料にも使われている。
調理がスタートすると、またたくまにエキゾチックな香りが部屋中に充満。日本人はついつい「カレーの匂いだ! 」と思ってしまいますが…。その正体はターメリックやクミンなどスパイスの香り。ターメリックを加えて蒸し焼きにしたチキンは、見事に鮮やかな黄色に。作り方はいたって簡単で、火を通したチキンを一口大に切り、スパイスや野菜と和えるだけ! チョエラはもともとカトマンドゥ盆地の原住民ネワール族の料理だったそうですが、今ではネパール全土で食べられているとのこと。本場ネパールではヤギ肉を使いますが、日本では新鮮なヤギ肉が手に入りにくいので、今回はチキンを使うことに。ネパールでも食にうるさいグルメなおうちではチキンチョエラを食べるそう。

ネパール
日本の3分の1ほどの小さな国土の中に、世界最高峰エベレストから亜熱帯のジャングルまでがひしめく。
結構な量のスパイスが投入され完成したチョエラ。辛いものがあまり得意でない私は内心、「こりゃー辛いのでは…」と不安を隠せない。ですがこれが嬉しい誤算! 思ったほど辛くない。チキンのやさしい味わいの中にタマネギのピリッとした刺激がクセになる。調味料はシンプルに塩オンリーで、素材の味を引き立てる絶妙なスパイスの使い方が生きてくる。実はネパール料理の味付けは、塩+スパイスがほとんど。といってもインドのようにたくさんは使わないので、辛すぎず食べやすいスパイシーさに。

今回使ったスパイスは4種類。まだまだ日本人がスパイスを使う機会は少ないが、うまく取り入れていきたいもの。例えばいつもの野菜炒めにターメリックやクミンを加えるだけで、ガラッとネパール味に。毎日の料理にちょこちょこスパイスを使う習慣をつければ、ネパール料理がもっと身近なものになりますよ! ヒマラヤ保全協会のみなさん、ダンニャバード!(ネパール語でありがとう)

Recipe

チョエラ(6人分)

<材料>
  • 鶏ムネ肉 700g
  • タマネギ 1個(1cm角に切る)
  • ニンニク 5かけ(すりおろす)
  • ショウガ 3cm角(すりおろす)
  • ターメリック 大さじ1.5
  • クミンパウダー 大さじ1
  • チリパウダー 小さじ1
  • メティ 大さじ1
  • サラダ油、塩、水 適量
<作りかた>
  1. 鶏肉をフライパンに入れ、ターメリック大さじ1を加え、ひたひたの水で蒸し焼きにする。水がなくなるまで、両面約7分ずつ火を通していく。
  2. 火が通ったら取り出して冷まし、一口大に切る。
  3. ニンニクとショウガのペーストに水40ccを加えて溶く。
  4. ボウルにタマネギ、2の鶏肉、3のペーストを入れ、よく混ぜる。
  5. 4に塩大さじ1、クミンパウダー、チリパウダーを加えてさらに混ぜる。
  6. フライパンにサラダ油大さじ5を入れ、メティを熱する。メティが黒くなったら、ターメリック大さじ1/2を加えてさっと混ぜ、すぐに5にかけて完成!
お好みで缶詰のトマトを加えてもおいしい。辛さが足りないときはチリパウダーを増やしてみて。
Information

ネパール料理のスパイス(ターメリック、チリパウダー、メティ、クミン) 上から右回りに、ターメリック、チリパウダー、メティ、クミン。料理教室ではスパイスの販売もしています。
【ネパール家庭料理教室】
ヒマラヤ保全協会が年に数回開催している料理教室。講師の石崎めぐみさんは20年にわたりアジア各国を食べ歩きして、料理を学ばれたそう。毎回ゲストにはネパール人留学生が登場、現地の食文化に関する様々な質問に答えてくれます。次回の開催予定など、詳しくはヒマラヤ保全協会のホームページをご覧ください。

特定非営利活動法人ヒマラヤ保全協会
http://www.ihc-japan.org/index.html

清 絢 清 絢(きよし あや)
郷土料理研究家・編集者。各地の郷土料理を食べ歩き、家庭の食卓にも取り入れやすい郷土料理レシピを日々研究中。

郷土料理研究・清風堂
http://shikumi.jp/seifudo/index.html

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