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ほうれん草のフーゼレーク
今回、衝撃の出会いだった「ほうれん草のフーゼレーク」。
野菜が いっぱい入った健康食でもある。

【 2007/07/05 】

世界中の食文化が集まる東京、それならいっそ料理で世界一周してしまおう! そんな食いしん坊バンザイな企画がスタートします。記念すべき第1回目は、実は日本人好みの味、という噂を聞いたことがあるハンガリー料理! 有名なスープ「グヤーシュ」の名前くらいは聞いたことがあるけれど、そもそも東京でハンガリー料理を味わえるのはどこなのか? 手始めにハンガリー政府観光局に伺ってみたところ、料理上手のスタッフさんからランチのお誘いが! ハンガリーを代表するおふくろの味、「フーゼレーク&レチョー」をたっぷり堪能してきました。



ハンガリー育ちの局長コーシャさん。
ハンガリー育ちの局長コーシャさん。mixiのハンガリー料理コミュをたまにチェックするそう。
「ハンガリー人なら誰でも知っている家庭の味の代表が、この"フーゼレーク"です。小学校の給食にも必ず出てきますからね。」
 とは、観光局長のコーシャさん。ハンガリー名物のパプリカ満載の料理を想像していたのですが、出てきたのは、グリーンピースのスープのような料理。未知のお料理に出会った時のこの高揚感ときたら! だから料理の取材はやめられませんっ! 目をギラギラさせながら早速お皿にかじりつこうとすると。
 「ちょっと待って! それは付け合わせなんですよ。こうやって、メンチカツと一緒に食べるんです。」 なんと、コーシャさん、メンチカツをおもむろにスープの中にドボン! スプーンでざくざくメンチカツを潰しながら、スープをからめておいしそうにパクついている。
 カツはサクサクのままのほうがおいしいのにーーー、なんて内心思いつつ、コーシャさんに教わった通り、メンチカツをスープの中へドロップ! すると、今までスープだと思っていたものは、予想外にドロドロしていて、スープというよりはディップに近い感覚。
ほうれん草をミキサーにかけ、牛乳と小麦粉でとろみをつけたものだそうで、とってもあっさりした味。これが、本当にメンチカツにピッタリ! たっぷりからめればからめるほど美味で、メンチカツの油っこさを、ほうれん草の風味が絶妙な加減に調和してくれる。揚げ物はあまり多くは食べられないほうなのだが、これならいくらでもいけてしまいそう。しかし、最初にでてきたスープのようなお料理がまさか付け合わせだったとは、、、。

付け合わせといえば、ニンジンやジャガイモだとばかり思っていた私の平凡な概念は、見事打ち砕かれました。今回ごちそうになった、ほうれん草の他、インゲン、瓜など様々な素材を使ったフーゼレークがあるそう。街中にファーストフード店のような感覚で"フーゼレークバー"があるほどハンガリーではよく食べられている料理なのだとか。ハンガリーを訪れる機会があれば、素敵なスパよりなにより先に、真っ先にフーゼレークバーを試してみたい!

見るからに濃厚そうなレチョー。
見るからに濃厚そうなレチョー。材料のひとつ、パプリカ入りのハンガリー版サラミ「コルバース」は美味。
 次に出てきたのは、見るからに赤くて辛そうなレチョーという煮込み料理。
「レチョーはパプリカが旬の5〜9月にしか食べられない、夏を象徴する料理。毎年、パプリカの季節になると、みんな大きな鍋でレチョーパーティーをするんだ。ハンガリー人が『夏が来たー!』って一番感じる瞬間だよ。」
 レチョーは何種類ものパプリカを鍋に入れて煮込んでいくシンプルな料理で、ハンガリー人なら誰でも大好きな人気メニュー。一見、辛そうですが、食べてみるとそんなことはなく、濃厚で味わい深いおいしさ。野菜から出る水分だけで煮込むので、うま味が凝縮されるのです。そのまま食べるだけでなく、パスタやごはんにかけたり、お肉のソースにしたりと、いろんな場面で活躍してくれる一品。「ハンガリーでは、130種類以上ものパプリカが栽培されていて、日々の食卓に欠かせない食材。家庭ごとに粉末パプリカを調合し、自家製パプリカ調味料を作ったりもするんです。」

ハンガリー
 どの家庭のパプリカ調味料も、微妙に配合が違っていて、ハンガリーでは、その自家製パプリカこそがおふくろの味を決めるベースになっているのだとか。日本で言うと、自家製味噌といったところでしょうか。今日いただいた料理はどれも本物のおふくろの味で、よそ行きのレストランではあまりメニューに出てこないものばかり。レシピを聞いてきたので、みなさんも是非ご家庭で試してみて下さい。ちなみに、ハンガリー流のおもてなしは、どうやっても食べきれないくらいたくさんの量をサーブするのが鉄則だそう。取材当日もどっさりお料理を用意していただいていたのですが、あまりのおいしさにペロリとたいらげてしまい、いつもの何倍も膨らんだおなかで帰路についたのでした。ハンガリー政府観光局のみなさま、本当にありがとうございました! クスヌム!(ハンガリー語でありがとう)

Recipe

ほうれん草のフーゼレーク(4〜6人分)

<材料>
  • ほうれん草500g
  • 小麦粉50g
  • 牛乳20cc
  • 油、塩、コショウ
<作りかた>
  1. ほうれん草を良く洗い、塩を入れた熱湯で茹で、ざるに取り水分を切る。
  2. 1をフードプロセッサーにかける。無い場合は、みじん切りにする。
  3. 小麦粉と油できつね色になるまで加熱しルーを作り、2のほうれん草を加える。
  4. 牛乳を加えなめらかにし一煮立ちさせる。好みによりおろしニンニクを加えても良い。
    メンチカツや目玉焼き、ローストポーク、シチューなどといっしょに食べる。
レチョー(4〜6人分)

<材料>
  • パプリカ 1kg(1〜2cmの角切り)
  • トマト 1kg (一口大の角切り)
  • タマネギ 3つ(輪切り)
  • 粉パプリカ 大匙2
  • ベーコン 50g (みじん切り)
  • ソーセージ 12本
  • 油、塩、コショウ
<作りかた>
  1. 鍋に油を入れベーコンをいため、さらにタマネギを加えいためる。
  2. トマト、生パプリカ(白)orピーマンを加え、かき混ぜながら塩、コショウ、粉パプリカを入れ、こがさないよう注意しながら野菜が柔らかくなるまで煮る。なお、粉パプリカはこげると苦くなるので、最後に入れる。
  3. ソーセージを入れ一煮立ちする。
Information

パプリカを使った辛いソース「Eros PISTA」 パプリカを使った辛いソース「Eros PISTA」。ピリッとしたアクセントがさらに食欲をそそる。
【ハンガリー料理が食べられるお店】
ハンガリーレストラン キッチン・カントリー
東京都目黒区自由が丘1-28-8自由が丘デパート3F
TEL:03-3717-4790
東急東横線自由が丘駅前
営業時:11:30〜22:00 定休日:毎週水曜日
ハンガリーの定番料理、グヤーシュやハラスレーが食べられます。

清 絢 清 絢(きよし あや)
郷土料理研究家・編集者。各地の郷土料理を食べ歩き、家庭の食卓にも取り入れやすい郷土料理レシピを日々研究中。

郷土料理研究・清風堂
http://shikumi.jp/seifudo/index.html

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